大学案内Viewbook2019
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03UNIVERSITY OF FUKUI窒化物パワーデバイスの研究過熱する地球を冷ます次世代半導体材料の開発へ産官学共同の取り組み人間の活動は「熱」を生み出します。化石燃料を燃やして内燃機関を動かしたり、発電機を回したり、ということは想像しやすいのですが、実は現在では半導体が発する熱が問題になっています。身近な電気製品では電源部分のインバータに冷却用のファンが必須になっており、自動車がエンジンから電気自動車に変わっても、現状ではやはりラジエータが必要です。このままでは、地球はどんどん過熱していきます。この問題を解決する新しい半導体材料として注目されているのが、GaN(ガリウムナイトライド=窒化ガリウム)です。従来のシリコン半導体に比べ、絶縁破壊耐性とエネルギー効率が格段に高いことから、次世代の半導体材料として大きな期待が寄せられています。工学部では、企業や官庁との共同研究を進め、窒化物パワーデバイスの実用化に向けた取り組みに注力しています。スマートグラスの開発世界初の超小型画像投影装置網膜に直接映像を投影しIoT市場に新たな革命をスマートグラスに映像を出力する「光学エンジン」を小型化すると、新しい映像の世界が実現します。眼鏡のレンズに映像を出力するのではなく、網膜に直接投影するスマートグラスにするには、大がかりな装置が必要です。現在、目指している米粒大の光学エンジンができれば、弱視の方の視力補助や医療・産業現場など活用の場が広がります。子どものこころの発達研究センター0~5歳児の成長を追跡発達の問題点を早期発見し子育てを支援医学部のある永平寺町と連携し、保護者の同意を得て0~5歳の子どもたちの成長を追跡し視線計測や歩行分析などの方法で、発達障害を見極める研究を行っています。診断結果を分析し、問題点を発見できれば早い段階でサポートできます。地域に根ざした研究を基盤に、子どもの心のケアという大きな課題に向き合っています。IoT時代に不可欠な革新技術や、未来を担う子どもたちを支える臨床研究など、工学から教育まで幅広い分野の学びが未知の世界を開拓します。IMAGINE YOUR FUTURE Ⅰ地域を支え世界で輝く人にIMAGINE YOUR FUTURE Ⅰ西谷 高至 さん工学部 電気電子工学科(現:電気電子情報工学科) 4年次静岡県立焼津中央高等学校出身光ビーム光学エンジンホログラフィック反射板投影された画像
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