大学案内Viewbook2019
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07UNIVERSITY OF FUKUIIMAGINE YOUR FUTURE Ⅲ災害看護学の挑戦災害に立ち向かう力は地域の人々の中にある災害看護とは、その力を引き出すこと東日本大震災のとき、私は中学を卒業する直前で、高校に入ってからは、生徒会で募金活動を行うなど、何か自分にできることはないか、と考えていました。けれども、2年経ち3年経って、次第に震災の記憶が薄れていくことに焦燥感を抱いたことを憶えています。被災者に寄り添い続けるにはどうしたらいいだろう…。そんな時、福井大学医学部の大学院に、全国初の「災害看護専門看護師課程」が設置されたことを知り、自分の進路が定まったと確信しました。2016年4月の熊本地震では、本学からも被災地の阿蘇郡西原村に継続して看護師を派遣し、被災者のケアを行っており、私も現地に入って高齢化が進む被災地の厳しい現実を知るとともに、そこで活動する支援者の姿に胸を熱くしました。与えるだけの支援ではなく、住民の底力を引き出し、自立を促す。そんな看護を目指したいと思っています。増田 和哲 さん医学部 看護学科 4年次智辯学園奈良カレッジ高等部出身災害看護専門看護師課程災害によって起きる変化が人々の生命や生活に与える影響社会における看護の役割とは日常の生活が一変する災害。災害現場の急性期から仮設住宅など復興に至る段階まで、全ての人を対象にした看護活動を行える人材の育成を始めています。心肺蘇生やトリアージの技術だけでなく、心のケアや生活支援も担える幅広い知識が必要です。看護学科では「災害看護学」科目を、大学院では「災害看護専門看護師課程」を全国に先駆けて設置しました。橋梁の安全点検システム橋梁の安全をロボットが確認ひび割れやコンクリートの剥離を撮影し解析するシステムを開発災害時の被害を軽減する、「防災・減災」の観点で研究開発を進めている橋梁点検ロボット「視(み)る診(み)る」。ロボットが撮影する静止画像から、幅0.1mmのひび割れでも検出できる上、これまで人の手で行っていた検査が効率的に行えるようになりました。近年、地震や台風など、生活を脅かす大規模な自然災害が多発しています。人々が安全かつ安心して暮らせる環境のために大学の研究を活かし、「自然災害」に立ち向かいます。地域を支え世界で輝く人にIMAGINE YOUR FUTURE Ⅲ

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