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みんなの地図で街をデザインする

工学部(テニュアトラック推進本部) 助教

木曽 久美子 先生

頭の中にできる地図

これまで訪れたことのない土地に行くときは、カーナビや地図を頼りにしますが、通いなれた大学や近所のスーパーまでなら、そんなものは不要ですね。これまでの行動と経験が蓄積された地図が頭の中にできているからです。普段の生活を送るうちに出来上がる地図を「認知地図」といいます。私は、多くの人が作りあげた認知地図を実際の地図と照らし合わせて一つにし、人の行動に基づいた住みやすい都市のデザインに反映する研究を進めています。

福大生の生活圏

文京キャンパスの学生が描いた認知地図

文京キャンパスの学生が描いた認知地図

大学の周辺に住む学生はどんな「認知地図」をイメージしているのでしょうか。福井大学の文京キャンパス、松岡キャンパス、福井工業大学の学生30人に協力してもらい、大学を中心に、自分にとっての周辺を地図に描いてもらいました。するとその土地の特徴が浮かび上がってきました。文京キャンパスの多くの学生は、福井市立図書館や高校、小学校などをポイントしており、大学周辺を教育施設が多い文教地区として把握していることがわかります。また、松岡キャンパスの学生は、大学や病院を中心に、バイパスなどの幹線道路や3.5キロ離れたショッピングモールなど広域の生活圏を描いており、車を使って移動している人が多いとわかります。

さらに、描かれた建築物が実際の都市空間とどのような関係性があるのか、建築物がどのように人の記憶に結びつくのかという点に注目して認知地図を解釈していくと、街のデザインを変更するときに、まちを活性化するためにはどのような関係性を生みだせばよいのかを設計することができるようになります。

地域の交流を考えた集会所のデザイン例

地域の交流を考えた集会所のデザイン例

このようにして認知地図と実際の地理空間とを地理情報システム(GIS)を用いて照合し、住む人のイメージに沿った街をデザインするためのデータを蓄積しています。行動や認知の空白部分を探索することで、防犯や防災の対策マップ作成の参考にもなるでしょう。

さぁ、街に出かけよう

学生のみなさんには、もっと街に関わって欲しいと思います。大学とその周辺といった狭い地域だけでなく、もっと行動範囲を広げ外を出歩いていると、偶然の出会いがあり、まちの小さな変化にも気付けるようになります。こういった街歩きが、地域の防犯につながっているという研究報告もあります。

何より、自分が知らない街のコミュニティを知り、新たな人との繋がりが生まれたら、キャンパスライフもずっと楽しくなりますよ。

今ハマっていること★

P12_03私が大学で建築学科に進学した理由は、もともと絵が好きだったからです。今もいろいろな絵を描きますが、これが建築デザインの時だけでなく、学会での研究発表の時や、授業の時などにとても役立っています。言葉ではわからなくても、絵をみたらなんとなくわかる、ということはどんな場面でもあるようです。

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