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「地質」の今から未来を知る

教育学部(地質学) 教授

山本 博文 先生

活断層の動きを探る

大学に入学し、専門として選んだのが「地球科学」という分野でした。研究室にこもるというのが性に合わず、野外へ出たいという思いがあったからでした。大学を出た後は、地質調査所(現在の産総研)という国の研究機関で7年弱、海域の地質の研究に携わってきました。主な調査フィールドは日本海沿岸で、有人潜水調査船「しんかい2000」での潜水調査や南極海の調査にも関わってきました。

その後、縁あって福井大学に赴任しました。たまたま福井沖の海域は私の主たる調査フィールドでしたので、海の地質から陸の地質を眺めてみようと思い立ちました。海から見ると、越前海岸の不思議な成り立ちが目につきました。越前海岸沖の海域は海の調査からは明らかに沈降しているのに、越前海岸は隆起しているのです。まずはこの海岸の隆起について調べ、海域との違いとその原因を明らかにしたいと思いました。

東北地方の津波被災地に立って

東北地方の津波被災地に立って

越前海岸の調査によって、数百年前と3000年前に数mに及ぶ隆起があり、こういった隆起が繰り返されて、今の急峻な越前海岸が形成されたことがわかってきました。ちょうどこの頃、阪神淡路大震災が発生し、全国的に活断層調査が行われることとなりました。調査していた越前海岸の隆起も活断層によるものと考えられ、私もこの調査に携わることとなりました。以降、県内で幾つもの活断層の調査・研究を進めてきました。

また豪雨災害、津波災害も地質学が関係する重要なテーマであり、2004年の福井豪雨の際には、発生直後から被災地の調査に入りました。2011年の東北地方の津波災害では、数回にわたり現地に調査に入り、この成果を基に、福井県沿岸部での津波堆積物調査も行ってきています。

研究の外を見ることも大切

福井県の地質を考える上で、県外や海外の地質を見ることも大切だと思っています。その場所の特徴は、狭い範囲だけを見ていては気付かないのです。特に思い出深いのが、10年ほど前に行った、アメリカでの活断層や地質の調査です。日本という島国とは全く異なる大陸の地質は、研究の上で大変刺激になるものでした。

米国アリゾナ州のグランドキャニオン

米国アリゾナ州のグランドキャニオン

学校防災に役立てる

2011年の津波災害は、防災教育の重要な転換点になったと思います。特に学校現場で自然災害に対し、どう取り組んでいったらいいのか、多くの示唆に富む事例がありました。自然災害に関し、学校現場に、さらには社会にどう伝え、被害の軽減に貢献したらいいのか、これからの課題だと考えています。

今ハマっていること★

P14_03一番困った質問です、いろいろあって。写真に自転車、釣りに……。でも時間が取れなくて。パソコンの壁紙には、そんな思いが込められた写真が並んでいます。釣った魚ではありませんが

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