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人の感性や曖昧さを活用し より良いものを作る科学技術

国際地域学部 准教授(感性工学)

井上 博行先生

゛嬉しい“゛悲しい”を科学する「感性工学」

皆さんは相手の行動や表情で、嬉しそう、悲しそうといった感情を認知することができますよね。人間の主観的な感性を構成する要素を分析し、物理的なデザインやシステムに取り入れるのが感性工学です。そもそも人間の曖昧さを数学的に扱うファジィ理論を専門にしてきました。
例えば、お湯が「ちょっと」熱いから「少量」の水を入れる。道路が「大変」混んでいれば彼女は「大幅に」遅れる。このような明確に数値で表すことが難しい曖昧な感覚を表現する理論です。私は、このような手法や統計手法を用いて様々な分野の問題を感性工学の立場より研究しています。

福井県は幸福な県?

福井県は全47都道府県幸福度ランキング1位。さて、本当でしょうか。幸福かどうかだけでなく、「活発な県」「忙しい県」「イライラ県」など、他の感性的な言葉で評価してみても良いと思います。
私は幸福度ランキングに用いられている「待機児童率」「学力」などの65項目のデータを新たに統計分析し、都市度・豊かさ・余裕の3つの指標に集約。ファジィ理論を用いて、快適性(快-不快)と活動性(覚醒-眠気)として評価値を求め、幸福、怒りなどの様々な感情を配置した「ラッセルの円環モデル」に当てはめました。
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すると、やはり福井県は「幸福」な感情のポジションにはまることがわかりました。65項目のデータから都道府県の現状を明確にし、イメージしやすい言葉で表すことで、「幸福な県にしたい」「満足度の高い県にしたい」といった、各県が望む姿に近づけるための政策立案に繋がるのではないかと考えています。
国際地域学部という文系の学部で教えていますが、工学的なアプローチで様々な問題に取り組んでいます。文系・理系の垣根をなくし、文理融合を図ることが私の役割だと思っています。学生には分野を限定せず、何事にも一生懸命取り組んでほしいです。興味を持ったものを深く探りたいと思ったら協力は惜しみませんよ。
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