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生体メカニズムから学び ナノの世界で活躍する アクチュエータを

工学部 准教授(ナノバイオテクノロジー)

坂元 博昭先生

ものづくりのヒントは私たちの体内に

私たちの体内ではさまざまな物質が自発的に働いて、生きていく活動を機能させてくれています。こうした優れた生体のメカニズムから、人や環境に優しい「ものづくり」のヒントが見つかります。私は、体内エネルギーとして働くグルコース(ブドウ糖)から電気エネルギーを獲得するバイオ電池への応用、糖尿病検査で血糖値を瞬時に測定するバイオセンサのような体内情報をモニタリングする装置の開発を化学、物理、バイオなど分野横断の研究をしています。
福井に来てからは、電気・化学・熱・光のエネルギーを運動エネルギーに直接変換し、動作する「アクチュエータ」の研究をスタートさせました。近年は、高分子やプラスチックを素子にしたアクチュエータの開発が進んでおり、自由自在に動くことを可能にするロボットアームや胃カメラなど多彩な応用研究があります。

動くナノ繊維

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(YouTube:https://youtu.be/K8G1NivUe4o
アクチュエータの素材は、軽くて柔軟性のあるプラスチックが注目されています。しかし、電力をかけても、そのエネルギーに相当する動きが十分に得られないという課題があります。そこで私は、少ないエネルギーでも動く、ナノ繊維(髪の毛の細さの150分の1サイズ)へと発想を転換させました。
アクチュエータにするナノ繊維は、エレクトロスピニング法と呼ばれる高電圧をかけて紡糸する方法で作り、電力を伝えやすくするため、微量の金属を混ぜました。実験で100Vの電圧をかけると1秒間に2回左右に動き、電圧を高くすると、繊維の振れ幅が大きくなることがわかりました。次は周波数を高くすると、振れ幅は変わらずに、高速で動くことがわかりました。ナノ繊維のアクチュエータは電圧や周波数を調整することで、動きの大きさや速さを変えることができるのです。
このアクチュエータは“高速に動く” ところをウリにしています。このナノ繊維を使って、分子の反応を促進させる撹拌に役立てたり、医療の分野で血液などの成分を分離したりと、ナノの世界で活躍させたいと考えています。
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