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11月1日に繊維学会秋季研究発表会で優秀ポスター賞を受賞しました

繊維先端工学専攻 1年

長川 拓馬 さん

私たちの身の回りには、様々な道具があります。それらのほとんどは、金属材料やセラミックス(無機材料)、プラスチック(有機材料)から作られています。これらの材料には長所と短所があり、適材適所で用いられます。しかし、それぞれの材料単独では、利用範囲に限りがあります。そこで、これらの材料の長所を持ち合わせた、「有機-無機ハイブリッド材料」に注目が集まっています。この材料は、有機成分と無機成分が分子レベルあるいはナノレベルで混ざり合うことで、両方の材料の長所を持ち合わせています。このような材料は現在、コンタクトレンズや分離膜など幅広い分野に用いられており、今後の利用拡大が期待されています。

本研究では、様々な有機-無機ハイブリッド材料の開発を行ってきました。その一つに、有機成分として酢酸セルロース(CA)、無機成分として遷移金属アルコキシドを用いて形成したハイブリッドゲル繊維があります。このゲル繊維は「エアギャップ紡糸法」を用いることで作製できます。「エアギャップ紡糸法」とは、紡糸液と凝固液をそれぞれ作製し、紡糸液(有機成分)を凝固液(無機成分)に注入していくことで、成分同士の反応を利用してゲル繊維の作製を行う方法です。
CAの替わりに有機成分としてポリビニルブチラール(PVB)を用いてエアギャップ紡糸を行うことで、透明なPVB-ジルコニウムアルコキシドハイブリッドゲル繊維の作製に成功しました。この方法で得られたゲル繊維は口径1mmほどの中空構造を有したハイブリッドチューブであることが予想外の結果でした。

今回、このハイブリッドチューブの作製及びその構造制御について発表し、ポスター賞を受賞することが出来ました。今後も自分の研究をより深く追求していき、中空構造をうまく利用した応用例を示すことができるように精進していきたいと考えています。

最後に、研究に関して様々なアドバイスをしてくださった、中根幸治教授をはじめ素材設計研究室の仲間に深く感謝いたします。