松本 智恵子

統計
社会をよりよくするツール

  • 松本 智恵子
  • MATSUMOTO Chieko
  • 教育学部 准教授(統計学、数理統計学、統計教育)

Profile

広島県出身。1999年3月、広島大学理学部数学科卒業。2001年3月、広島大学理学研究科博士課程前期 数学専攻修了。2004年3月、広島大学理学研究科博士課程後期数学専攻修了、博士(理学)取得。その後、一橋大学経済研究所助手、中学校、高等学校の教諭(数学)を経て、2007年4月から福井大学教育地域科学部講師、2012年4月准教授、2016年4月より現職。
統計士、データ解析士
研究者詳細ページ

300年後に活用される数学、今現在に役立つ数学

 数学の教員になりたい、でも専門性も深めたいと理学部数学科に進学した私は、大学で「統計学」に出会いました。数学の理論が社会に役立つまでには何百年もかかることがありますが、統計学は現在の社会を分析し、すぐに生かせるツールです。教員を目指すにあたり、理論だけでなく社会での生かし方を学ぶため、統計士やデータ解析士の資格も取得しました。
 福井大学に着任し、教育学部で統計学の授業をしているときに、小・中・高校生が統計を体系的に学ぶ場が不足していることに気づきました。現在、統計を使って研究を行ったり、経営や商品開発に生かしたりと、日常生活においても統計分析の重要性は年々増しています。そこで私は、学校現場や大人を対象とした、実践的な授業の開発や、統計教育プログラムの開発と体系的な学びの構築について研究しています。

 

「福井大学データサイエンス実践基礎力・応用基礎力育成プログラム」を
実施するデータ科学・AI教育研究センター

統計を正しく伝えるプログラムを開発する

 例えばスマートフォンの利用時間を減らす対策を考える際、集まったデータをもとに「本当にその対策で減少したのか」という有意性や妥当性の検証が必要です。さらには集められたデータ自体が妥当なものであるのかなど、調査そのものに対する検証が必要です。もし不適切なデータや誤った方法で分析してしまうと、間違った対策や悪い結果につながるリスクもあります。だからこそ、それぞれの場面に必要な、正しい統計の考え方や技術を身に付ける必要があるのです。統計学の面白さは、データの正しい分析によって結論が導かれ、その結論から新たな価値創造を提案できるといったところにあると思います。
 今後は教員を目指す学生だけでなく、公開講座などを通して統計学を専門としない一般の人たちへ、データに基づく判断の重要性を伝えていきたいですね。私も携わっている、福井大学の「福井大学データサイエンス実践基礎力・応用基礎力育成プログラム」(注)も成果の一つです。経験や勘だけでなく、データを活用した意思決定が普及すれば、教育現場をはじめとする様々な分野での効率化と質の向上が進むのではと考えています。
(注)統計を含むデータサイエンスを体系的に学ぶことができる文部科学大臣認定の『数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル・8 応用基礎レベル)』における、本学独自のプログラム。

It's My Favorite!

手芸が大好きです。生活に必要(多分)なものを作ったり、作る過程を教材にしたり。手を動かすことで研究のアイディアも閃きます!