伊藤 日向子

やりたいと思ったことに、
素直に飛び込んできた
その挑戦のすべてが今につながっている

  • 株式会社グローバルリンク
    事業企画推進部・教育事業部 部長
  • 伊藤 日向子さん
  • ITO Hinako
  • 2022年度 国際地域学部国際地域学科卒業

幅広く学べる環境が、自分の軸をつくってくれました

 私は愛知県豊橋市で生まれ育ちました。もともと「将来は地元で働くのだろう」と漠然と思っていましたが、中学生のときに、市の親善大使としてアメリカを訪れた経験が、自分の世界を大きく変えました。日本語が通じないという環境の中で、言葉や文化の違いを越えて人とつながる面白さを知り、「いつか国際協力や地域づくりに関わる仕事がしたい」と思うようになりました。
 高校時代、担任の先生が福井大学国際地域学部の話をしてくれたとき、不思議と強く惹かれるものがありました。政治学や国際経済、地域社会学など、幅広い分野を横断して学べる環境が、自分のやりたいことにぴったり重なる気がしたんです。親を説得して福井へ進学しました。
 大学では、授業「課題探求プロジェクト(PBL)」で、コロナ禍の中、福井市中央公園で映画上映会を企画・実施しました。「自分たちで課題を見つけ、社会に提案する」という経験は、今の仕事の土台になっています。
 また、留学生と日本人学生をつなぐ団体「スチューデントコーディネーター(SC)」の活動にも参加しました。当時の自分は、何かに挑戦したいと思いながら、新しいことに積極的に飛び込むタイプではありませんでした。それでも、「このままじゃ自信のない私から変われない」と思い、面接を受けました。「SCとして何をしたいですか」と聞かれ、「学生をつなぐ役割を担いたい」と自分の言葉で思いを伝えられたことが大きな転機になりました。SCでは、留学生との交流イベントや地域との企画運営など、さまざまな活動に関わりました。価値観の違う人たちと協力しながら一つのことをつくっていく中で、「人と関わることで、自分の視野も広がっていく」という実感を得ました。

コロナ禍の福井で、諦めずに立ち上がった人の姿に胸を打たれました

 転機になったのは、大学時代のコロナ禍でした。学内の活動がすべてオンラインになり、誰とも会えない日々が続きました。「人とつながれないと苦しいんだ」と実感する日々。そんなとき、インカレサークルのつながりで、花火大会を立ち上げる市民団体の活動に誘ってもらいました。
 みんなが「コロナ禍でのイベントを実施するのは『難しい』『無理だ』」と諦めかけていた中で、「それでも花火大会をやろう」と前に立ち続ける代表の姿が、とても強く印象に残っています。暗い空気の中で、一人だけ本気で未来を信じているように見えました。その人こそ、今の職場である株式会社グローバルリンクの社長です。活動に関わるうちに、スポーツを通じた国際理解教育、日本語教育、地域創生といった取り組みが、自分のやりたいことと自然につながっていきました。「これだ」とビビッときて、インターンを経て入社しました。
 現在は、事業企画推進部と教育事業部の部長を兼任しながら、福井における多文化共生の実現を目指して活動しています。
 今、350人以上の留学生にとって、福井は「最初に出会う日本」になっています。地元の人が「福井には何もない」と言うことがあります。でも、外から来た人にとっては、豊かな自然や伝統文化、穏やかな人との距離感が、とても魅力的に映るんです。自分自身、福井に来たからこそ見えた価値がたくさんありました。
 振り返ると、当時は意味があるかわからなかった挑戦や、人との出会いが、全部今につながっていました。「信じてついてきたことが、気づけば道になっていた」。自分のことを振り返ると、本当にその通りだと思います。在学生のみなさんにも、少し怖いけど気になるものを、とにかく掴みにいってほしいです。掴んだものをどう引っ張っていくかは、自分次第です。

My memories

  • 市民団体One Fuku「i 希望の花火」北信越総体中止を受けて打ち上げた花火
  • SC時代