2025年4月9日
道徳教育を哲学でアプローチする 大劇場のステージに立つことを夢見る売れない手品師が、父親が亡くなり母親は働きに出ていて、寂しいという男の子に出会う。手品を見せると、男の子は元気を出し「明日も来てくれる?」と訊ね、手品師は「来るとも」と約束[...]
2024年12月16日
言葉は、難しい 保育の現場で勤めていたころ、子どもの育ちについて語り合う際には具体的な面白いエピソードで大いに盛り上がりました。しかし、実態や課題を理論の言葉で考察し始めると、その盛り上がりは途端に止まります。現場の出来事や課題に対して、[...]
2024年8月5日
少人数クラスに「バーチャル転校生」登場 ―少人数学級のある日。「今日は転校生が一緒です」と教員が紹介して授業が始まりました。その転校生は、教員のパソコンにつながったディスプレイの画面の中。学級の生徒とは全く違った生活圏、首都圏から来たとい[...]
2024年4月17日
近代化の根底にあった“漢文” 日本は、江戸から明治へと時代が移った際、欧米列強の植民地になることなく、国際社会の仲間入りを果たした稀有な歴史を持っています。私はその基盤の一つが、江戸時代に町人を含む幅広い層に学問が普及していたことだったと[...]
2023年12月18日
多様であることを強みとして 教育現場では、今日も多様な子どもたちがともに学んでいます。その中には、学習につまずきのある子もいれば、人とのかかわりに難しさのある子もいます。特定の分野に強い関心や力を有する子もいれば、外国にルーツのある子もい[...]
2023年8月5日
仏の“学校参与アーティスト” フランスは「芸術大国」と呼ばれています。それは著名な芸術家を数多く輩出しているから、だけではありません。長い年月をかけてさまざまな芸術が人々の生活の一部となっていて、国をあげてそれを後押しする教育・文化政策を[...]
2023年4月4日
学習評価への注目 学部時代、教育実習で授業研究の面白さに触れ、もう少し研究したいと大学院に進学しました。当時(2000年頃)は「総合的な学習の時間」が始まった頃で、パフォーマンス評価やポートフォリオ評価といった新たな評価法が注目され始めてい[...]
2022年12月13日
現場から研究の場へ 私の専門としている「技術・家庭科(技術分野)」は中学校にしかなく、材料の加工やエネルギー変換などによるものづくりを通して生活や社会と向き合う教科です。現職のとき、全国技術・家庭科研究大会で技術教育の先輩研究者と出会い、[...]
2022年8月16日
科学的な根拠に基づいた支援を 特別支援教育は、その子にとっての目標を定めるところから始まります。その子の生活や今後の人生に何が重要か、その事柄はどうしたら習得できるかを考えるのですが、「生きるとは何か」「人間とは何か」「社会とは何か」そし[...]
2022年4月4日
スロヴァキア、翻弄された国に学ぶ 古い歴史のある中央ヨーロッパ東部にあり、1993年に独立したばかりのスロヴァキア共和国。スロヴァキア人は、長らくハプスブルク帝国(オーストリア=ハンガリー二重帝国)の領域内にありながら、言語を共有する者と[...]
2021年8月24日
楽だけど伝わらない“広い言葉” みなさんは、自分の考えを人に伝えるのは得意ですか?自信を持って得意だと言える人は少ないのではないでしょうか。 人と話している時、感じたことを上手く表現できずとっさに「すごい」や「ヤバい」といった“広い言葉[...]
2021年5月15日
テストは解けるけど分かっていない 次の問題を考えてみましょう。マッチ棒で作った2つの図形の広さを比べる問題です。私の調査では,小学校4 年生の69%が「広さは同じ」と答えました。この問題は大学生の約6割も「広さは同じ」と答えることが確認され[...]
2020年12月1日
アルペンスキーを科学的に探究 雪の斜面に旗門が設置されたコースを滑ってタイムを競うアルペンスキー。スピードを出すための体力に加え、ターンの技術が問われる競技です。私もかつてこの競技の選手でしたが、大きなけがをしたことなどで競技生活を断念し、[...]
2019年12月1日
身近な社会の問題を考える 2019年4月、東京・池袋で高齢ドライバーによる大事故がありました。このような事故が起こるたび、認知、身体能力が衰える高齢者は運転免許の返納を義務化すべし、という論議が持ち上がります。でも、運転できなければたちまち[...]
2019年8月1日
物理学から“心の仕組みに興味” 私は大学院生の頃、「物理学を通した世界の捉え方をみんなに知ってもらいたい」との思いから、同じような志を持つ仲間たちと、物理学が分からなくて困っている学生を助ける「物理駆け込み寺」を設立しました。ところが、当時[...]
2019年4月1日
協働関係が生み出す教育の変革 学校で教師が同僚とともに、そして子どもたちが仲間とともにどのように学び合い、助け合い、共に成長していけるのか。 私は教育心理学・方法学をベースに「プロフェッショナル・ラーニング・コミュニティ(専門職の学び合うコ[...]
2018年1月12日
理数をつなぎ多面的理解を促す 教育学部を卒業後、教員になる前に様々な経験をしようと青年海外協力隊に参加し、パプアニューギニアへ。日本でいう中学3年と高校1年の理科と数学を担当する中で、子どもたちが理科の問題で数学を活用できていないと気づきま[...]
2017年2月13日
日本との出会い 私は小さい頃から中国に興味があり、大学に進学した時にAsian Studies(アジア学)のコースを選びました。日本人の研究者が指導教員だったのですが、とても良い人で、日本のことはほとんど知らなかったのに勧められるまま留学先[...]
2015年11月27日
可能性を引き出す係わり手の条件 障がいのある子どもたちへの教育(特別支援教育)を専門としています。その中でも、重い障がいを抱えていたり、いくつかの障がいを合わせもつ子どもたちに注目し、彼らの可能性を伸ばす「支援のあり方」「係わり手の条件」に[...]