「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」について

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平成27年1月26日、本学経営協議会学外委員から「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」が出されました。
これを受けて、福井大学は、1月28日に「国立大学法人福井大学経営協議会学外委員からの「地方国立大学に対する予算の充実を求める声明」(平成27年1月26日)を受けて」を発表いたしました。

地方国立大学に対する予算の充実を求める声明
-第3期中期目標期間に向けて-

平成27年1月26日

国立大学法人福井大学 経営協議会学外委員(50 音順)
江守 康昌(日華化学株式会社代表取締役社長)
川田 達男(福井県経済団体連合会会長)
佐々木正峰(公益財団法人文化財建造物保存技術協会理事長)
笹田 昌孝(滋賀県病院事業庁長)
杉本 達治(福井県副知事)
山崎 幸雄(福井テレビジョン放送株式会社取締役会長)
横須賀 薫(十文字学園女子大学長)
吉野 浩行(元 本田技研工業株式会社代表取締役社長)
米倉 義晴(独立行政法人放射線医学総合研究所理事長)
鷲山 恭彦(元 国立大学法人東京学芸大学長)

私たちは、国立大学の法人化以降、国立大学法人法(平成15年7月16日法律第112号)第20条第2項第3号に基づく経営協議会の学外委員として、福井大学の「理念」を基にした将来構想の策定をはじめ、大学経営の審議に参画し、福井大学に対する「社会の目」として役割を果たしてきました。

その立場から、これまでの国立大学に対する運営費交付金などの予算の削減、また今般の政府等における国立大学の在り方や運営費交付金の配分に関わる議論をみていると、これからの第3期中期目標期間における地方国立大学の存立を危惧せざるをえません。

運営費交付金は、法人化以降10年間で1,292億円の削減(福井大学は12.5億円の削減)が行われました。各大学は、業務の効率化や節約、附属病院収入の増、競争的資金や寄附金等の外部資金の獲得増を図り、教育研究の質の劣化を招くことのないように努めてきましたが、そうした努力も限界に達しつつあります。

今後の少子高齢化社会において、国立大学は社会の持続的な発展に大きな役割を果たすことが求められる存在であり、特に、地方ほど国立大学に地方創生の中核としての役割が求められています。

このためにも、高等教育予算の確保と充実を図ることは急務であり、とりわけ国立大学法人の基盤的経費である運営費交付金の減額に歯止めをかけること、また基盤的経費(運営費交付金)と競争的資金を合わせた総額を拡充することをここに強く要請します。

政府自民党はマニフェストで、「国立大学運営費交付金や施設整備費補助金、私学助成等を安定的に確保し、改革を進める大学及び高等専門学校を重点的に支援します。」と表明しましたが、昨今の政府や審議会等の議論及びこれまでの国立大学に対する財政支援をみますと、国立大学法人法に基づいて大学経営に関与してきた者として、今後の国立大学の行く末に相当の危機感を感じております。

国立大学法人法が改正され、経営協議会において学外委員を過半数とすることとなったことは、私たちのこれまでの「社会の目」としての役割が認められたと同時に、私たちに国立大学法人の経営に対する責任をこれまで以上に求めているものだと認識しています。

これから、第3期中期目標期間を迎え、国立大学がミッション再定義にそった機能強化を実行していくに当たって、政府内だけにとどまらず、地方自治体や地方経済界をはじめ、私たち経営協議会の学外委員も参加して、国立大学の在り方等の根本的問題も含めた議論が行われ、まさに地方創生を担う国立大学としてその責務を果たせる財政支援の方針が確立されますようここに要請いたします。


 

国立大学法人福井大学経営協議会学外委員からの「地方国立大学に
対する予算の充実を求める声明」(平成27年1月26日)を受けて
-我が国の高等教育の将来の成長と地域の発展に向けて-

平成27年1月28日

国立大学法人福井大学
学  長     眞 弓 光 文
理  事     寺 岡 英 男
理  事     岩 井 善 郎
理  事     上 田 孝 典
理  事     高 梨 桂 治
教育地域科学部長 中 田 隆 二
医学部長     山 口 明 夫
工学部長     小野田 信 春

福井大学経営協議会の学外委員(国立大学法人法〔平成15年7月16日法律第112号〕第20条第2項第3号に基づく)の皆様から発出された平成27年1月26日付け声明を受け、国立大学法人福井大学の経営責任を担う学長・理事・学部長一同として、以下のとおり表明いたします。

現在、国立大学をめぐっては、第3期中期目標・中期計画期間(2016年4月から)の運営費交付金の配分の在り方を含め、政府レベルでの枠組み作りが進んでおります。文部科学省も国大学協会も学術・高等教育の立場から対応しておりますが、広く国民的議論が行われているとは言い難く、私どもとしては、関係省庁とそれに深い関係をもつ一部有識者の議論によって事実上決着されることを危惧しております。

本学経営協議会では、困難な国家の財政状況を理解しつつ、「グローバル化」、「地方創生」等、変化、拡大する社会的ミッションに応えるための第3期の財政、体制等の議論をしてまいりました。経営協議会学外委員の皆様がこうした議論をふまえて、福井大学の経営および日本の高等教育全体の発展に寄与する立場から声明を発出されましたことには、深い敬意を表するものであります。現在第3期運営費交付金配分の制度設計に携わっておられる関係各位におかれましては、こうした大学の経営に学外から参画しておられる方々の経験と発言に耳を傾けていただき、地域における国立大学の在り方の検討や財政支援の充実につきまして、今後も引き続き、より一層のご理解及びご配慮を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

私ども福井大学の経営に日常的に携わる学内委員としても、今回の声明に励まされ、本学の経験を広く社会に伝え、政治の場を含めた国民的議論に資する努力を重ねる所存です。

│ 2015年1月26日 │